アリノハネのブログ

北海道美唄市の革製品とかの店

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「おいしい」の速度と、求められる感想。

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先日、美唄のバーで知り合った二人の先輩たちにライブに連れてってもらった。
どうやらその店によく通っているらしく、「山田、どうせ良いもん食ってないだろうから、良いもん食わしてやる」ということでお呼び頂いたのだ。

普段はいろんなメニューがあるらしいんだけど、その日はライブということでメニューは限られていて、おでんやモツ煮、モツカレーやザンギなどがあって、「俺、そんな食えねぇっすよ」と言うんだけど、「いいから、大丈夫大丈夫、若いんだから」と目の前に美味そうなメシが並べられた。

「このモツ煮、美味しいから食べな、ほれ食べて」と言われ、僕はそれを口に入れて「うわ、美味い」と答えた。

「速い」と言われた。
僕は「え、何が?」と返す。

「いやだから、【美味しい】って声に出すまでの速度が速いわ。ちゃんと味わってないんじゃない?」と、どうやら僕の言った「うわ、美味い」の言葉の返しが速かったことがどうにもお気に召していないようだった。

考えてみると、僕のこのメシを食う、という行為にはそういった歴史がぴったりとくっついていて、過去にご飯を作ってくれた女性や、実家のオカンなどにも同じことを何度も言われた気がするのだ。

ただちょっと待ってくれと僕は思う。
多分、多分きっと僕は他の人よりも繊細な舌を持っている、と勝手に自負していて、美味いものを口に入れたらそれはもう瞬時に美味さがわかるから「美味い!」と言ってパチンと膝を叩いたりするんだけど、どうやらそれが多くの女性たちにとっては「美味いって言っとけば良いと思ってる感じ」で捉えられ、僕はなぜかせっかく美味いものを食っても、変な怒られ方をするということが割と多い人生を送ってきたのだ。

なんて不憫なんだろう、と時々思う。
でも、一応社会人として生活して誰かを納得させなければならない部分は往々にしてあるものなので、美味いものを食ったとき、僕は(もう美味いってわかってんだけどな)と思いながらちょっとそれを咀嚼してから、「う、うまい…」とちょっと声を落として言ったり、あとは美味いと思ったものを一気にがーーーーーっと食って、食い終わってから「あーーー、美味かったーーー!」って言ったりして、相手に不快な思いをさせないように気をつけている部分が結構多い。

美味いものは美味い。
そしてこれを言うと多くの人がまた怒ったりするんだけど、僕は「まずいもの」なんて食べたことが無いのだ。
つまり、「口に入れられて栄養を摂れるものはなんだって美味い」んだ。

あ、そっか、だからダメなのか。
これを相手に言わなければ良いのか。

ついでに言うと、相手が自信満々に作ってくれた料理に関しては、「うまい!こんな美味いもの、今まで食ったことないわ!」と今までの人生で250回くらい言いながら過ごしてきた。

あ、なるほど、結局原因は僕にあるのか。

でもさ、「う~ん、もう少し塩っ気がある方がいいかな。いやでもさ、なかなか頑張ってると思うよ」とか、「焼き加減はどうだろう? ふぅ…、まぁいいか。一応焼けてるし」とか「え、あー、そっか、この組み合わせなんだ? まぁいいか、色合いはあれだけど」なんて言われながら食べられると考えたらどっちがいい?

ほら、まだ俺の方がマシだと思うんだけど、そこんところどうでしょう?

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